Experience Prototypistのマルチリンガル子育て+プログラミングブログ

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SH-12CをiPhoneと比較する - 3Dカメラ

今日は6月21日ということで、すでに前回のエントリ(id:mfunaki:20110521)から1ヶ月が経過してしまった。その間、twitterでつぶやいてきた内容が日時でアップされているとはいえ、やはりこれではいけないなと猛省。

さて、前回の話題は「SH-12CiPhoneと比較する - ハードウェア」だったが、今回はその続きで3Dカメラ編である。

SH-12Cを購入して、ちょうど1か月が経過したわけだが、iPhone 4SH-12Cのどちらを使っている時間が長いのか、といえばiPhone 4であるが、これは純粋にバッテリーの問題である。私はiPhone 4にMiLiのバッテリージャケットを着せて持ち歩いているのだが、週末等、多少iPhoneを外出先で充電できない状態で多用することがあっても、1日半から2日間は使用し続けられる。一方で、SH-12Cであるが、何もしないで単に持ち歩いているだけでもバッテリーの持ちはせいぜい8時間といったところか。サードパーティ製の巨大バッテリーの登場をひたすらに心待ちにするものである。

さて、標準状態でのSH-12Cの不満としては、ホームアプリケーションが重い、ということに尽きる。ホーム上のショートカットをタップしてアプリケーションを起動してもなかなか起動しない。何度もタップすれば、「反応していません」ダイアログボックスが表示されてしまう。さらに目玉機能であるはずの3Dカメラの起動から撮影可能になるまでの時間も長い、撮影したあと、ピクチャーアプリケーションで撮影した3D写真をブラウズしようにも起動時間が長いということで、折角の3D機能を披露しようにも、場が白けることこの上ないのである。

撮影した3D写真は1人でしか見られない、ということに関しては前回指摘したが、これはそれほど問題とは考えていない。まぁ、視野角が広がったとしても、人によって3Dの見え方には差があるので、完全解決は難しかろう。

美人時計3Dでも、女性が両手を前に出す等、前後の差の感覚が露骨にでるポーズをとっている写真が一番効果が出ている気がする。あるいは2人の人物が前後にいる場合などは、効果的に深度が出ているかと思う。一方で、顔の中のパーツ(鼻が高い)とか、おぱーいがどの程度効果的に撮影できるかというと、結構、のっぺりとした感じになってしまう。まぁ、デジカメを持ち歩くくらいなら、携帯で撮影すればいいじゃん、というレベルであれば、画質的な不満もそれほどなかろう。

さらに、撮影した3D写真は、ニンテンドー3DSなどと同様、拡張子.MPO形式のファイルで保存される。どうしても写真として手元に置いておきたいというのであれば、富士フイルムFUJIFILM 3Dプリントサービスをネット経由で(MPOファイルをアップロードすることで)発注することもできる。1枚420円(クリアタイプ)または525円ということで価格もそれなりにするが、個人的には充分満足のできるプリントを手に入れることができた。ここに写真をアップロードしても、3Dの臨場感を伝えることはできないのが残念ではあるが。

さて、撮影した写真をどのように管理するか、というのは重要な問題である。iPhoneMacだけを使うのであれば、写真はMac上のiPhoneにため込んでいき、イベント分けや人物タグ、ジオタグ付けなどをして、必要な者だけをiPhoneiPadに同期する、というのは悪くないアイデアだろう(あるいはやがて無くなりゆくMobileMeギャラリーにアップロードするとか)。

一方、SH-12CのようなAndroidスマホであれば、flickrGoogle謹製Picasa等、選択肢はいろいろあろう(MobileMeギャラリーはダメですが)。ここでSH-12Cバンドルのシャープ謹製アプリ「ピクチャー(3D対応)」のすばらしさが際立つ。Picasaとの同期も可能。ローカル(=Googleアドレス帳)のアドレス帳を元にした人物タグ付けや顔認識も可能(ただし関連自体は単にアドレス帳から人物名をワンタイムで持ってくるだけの疎な関連づけ)。一旦、SH-12Cで写真をため込むなり、Picasaにアップロードしておけば、SH-12C上だけで写真の整理が効率的にできる、気がする。

ただし、非常に残念なのは、SH-12C上でどんなに写真を整理しても、それはSH-12Cの中の世界に閉じてしまった話である。Picasa上の同期元の写真の人物タグが(Googleアドレス帳と連動する形で)同期したりはしない。結局は、ケータイというハードウェアメーカーがハードウェアの中だけで閉じて動く優れたアプリをバンドルしたにすぎず、SH-12C上での作業内容が(iPhoneとはいわずとも)別のAndroidケータイやPCで共有できたり、今後、シャープの新しいAndroidケータイに買い換えたとして、それまでの「整理」という資産がどれだけ移行できるのかがはなはだ疑問、というのが余りにも残念すぎる(そもそもこのクラウド時代、データは移行するものではなく、共有すべきものなのだ!)。アプリ単体として見た際の出来がいいだけに、この点は非常に残念である。

結論を急ごう。私としては、今後写真を撮る=SH-12Cで3D写真を撮る(もちろん2D写真としても使える)ために、できるだけ早急に、ファームウェアの更新等により、カメラの起動速度とピクチャーアプリの軽快感を増していただくとともに、ピクチャー(3D対応)上での各種整理内容や人物タグ付けなどでえられた顔認識の知識などをクラウド経由で別AndroidケータイやPicasa等と共有できるようにしていただきたい次第である。