昨日はクーリエジャポンの話だったが、デザイン思考の話題の中で、米国カリフォルニアにあるスタンフォード大学のd.schoolの話が取り上げられていることを紹介した。残念ながら、私自身はd.schoolで勉強したことはないし、それ以前にスタンフォード大学に留学したこともない。まぁ、スタンフォードどころか、海外にそもそも留学したことがないのだが。
一方で幸いなことに、スタンフォード大学に行ったことは何度もある。2000年の誕生日(5月19日)にそれまで勤めていた会社を辞め(最後の飲み会は神谷バーで電気ブランで祝杯を挙げてもらった)、翌日からDejimaという会社に入社した。当時は日本にオフィスはなかったので、そのままVISA WaiverでMaxとなる90日間の西海岸生活だ。
実はアメリカに行くのはこの時が初めてで(まぁ、日本にいても英語は勉強できるということだ)、いざ、現地に行ってみると、語学を学習するのに最高の環境はコインランドリーだ(なぜなら、洗濯なり乾燥が終わるまで、当時はスマホもないので、基本的にみんな暇人=話し相手だ)とか、語学ネタで書きたいこと・書いてきたこともいろいろあるが本題に戻ろう。
当時の私は、もともとの自分の専門でもある自然言語処理の分野で、音声ベースでの対話型ユーザインタフェースを作っていたりしたのだが、サンノゼからスタンフォードは距離的にも近く、Deijma社にもスタンフォードのOBや教授などもいたので、いろいろとディスカッションをしながら仕事もできた。当時は2か月のうち、1か月半を日本、残りの半月を米国といったペースで往復していた。自分の英語の発音も音声認識に通じる程度には向上した(笑)。
成果発表やディスカッションの場がスタンフォード大のなんちゃらホールということも結構あったので、プレゼンしたり説明したり反論したりでいろいろと鍛えられたのも事実だ。30代前半で本当にお金で買えない素敵な経験をさせてもらえた。その後、Dejima社は2004年にSybase社に買収され、そのSybase社は2010年にSAP社に買収され、そして僕がここにいる。
Dejima時代の自分の仕事の足跡として、3つの米国特許の申請者に加わることもできた。今の会社にもFunakiさんは私しかいないし、エゴサーチしてみてもスキーの船木(Funaki)和喜と原田雅彦(Masahiko)くらいしか敵(ノイズ)はいないので、名付けてくれた親にも感謝している。
- US 7228275 Speech recognition system having multiple speech recognizers (http://www.google.com/patents/US7228275)
- US 7292978 Shortcut names for use in a speech recognition system (http://www.google.com/patents/US7292978)
- US 7558819 Distributed dialoguing with an agent-oriented software architecture
(http://www.google.com/patents/US7558819)
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