Experience Prototypistのマルチリンガル子育て+プログラミングブログ

Design Thinking、語学(英語、中国語、韓国語)、日中マルチリンガル育児、littleBitsやRaspberry Pi, Arduinoを使ったExperience Prototypingネタ。

エスカレーターの乗り方を身に着ける...のではなく転びそうならリカバる。人生も同じ。

先日、以前の会社の同僚と家族で食事をする機会があり、お互いに息子同士の歩き始めの話をしているなかで「うちは歩き始めが遅かった」「うちもうちも」「だけど、いったん歩きだしたら転んだりはしなかったね」「そうそう、よちよち歩くってのはなかった。歩きだしたらすぐに走り出した」「お互いに慎重な性格だから、自分の中で自信が着くまでは、歩きださなかったんだろうね」なんて話をしていました。

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我が家の息子の話でいうと、つかまり立ちの期間というのはほぼゼロで、ある日、IKEA新三郷店に行った際にカートを押しながら買い物をしていたら、そのカートにつかまって一緒に歩くというのがすごく気に入ったようで、一日カート歩き遊びをしていたら、そのうち、カードなしで勝手に立って歩き出した次第。1歳7か月の時の出来事なので、世の標準よりスタートは相当遅れたものの、安定度から考えればやや遅れ程度かと考えています。

そんな息子もエスカレータに乗るのは割とすぐコツをつかんでいました。私の小学校の時の友達の女の子にエスカレーターに(怖くて)乗れない、なんて子がいたりもしたので、エスカレーター乗りは難易度高いのかなと思いきや、息子に関して言えば、最初から登りは全く問題なし、下りは(先がよく見えないからなのか)恐怖感があるようです。

で、そのエスカレーターの乗り方を(親としては特に何も教えないで、ただただ手を引いて一緒にエスカレーターに乗ってみただけなのですが)身に着ける過程が面白かったです。

前述のように、エスカレーターの乗り方を特に教えてはいない(し、その頃は言葉もできていなかったので)のですが、もし教えるとしたら、「足元のプレートと並行にエスカレーターのステップが次に出てきそうなタイミングで片足を一歩前に出して、さりとて、黄色い線は踏まないようにして足の位置を決めた後、もう一方の足を前に出し、両足を揃える」といった一連のプロセスを教えることになりそうな気がします(跳び箱の飛び方とかでんぐり返しの仕方なんかも、そんな感じで教えるのではないでしょうか?)

一方で息子を見ていると、エスカレーターへの乗り方を覚えているのではなく、まず足を出してみて、うまくいかなかった場合にどうリカバリするのかを学習しているように見受けられました。

よく考えると、エスカレーターに乗るのは(恐怖心はあるものの)目をつぶって乗ろうと思えば、恐らく9割くらいはうまくいきそうな気がします。足の置き所が悪くて転んでしまう、というのは本当にごく限られた一部の場所(ステップの手前ギリギリとか)に足を置いてしまうようなケースで、それ以外は適当に歩を進めれば乗れてしまう。その一方で、その一部の場所に足を置いてしまうと、不安定になってしまうので、足を前に進めてそのステップに乗ろうと頑張るか、足を後ろに戻して次のステップに乗るか、どちらかを見極めて(というより見極める必要もなく、自分の中で即座に決めて)素早く行動すれば、転ぶことなくエスカレーターに乗れてしまう、といったような行動パターンが遺伝子に刷り込まれている(かの)ようです。

これって、人生でも正しいやり方を学んでから前に進むというやり方もあれば、まずは何でもやってみて、ただしダメならすぐに体勢を立て直してリカバる、というやり方もある、ということなのかと、ただただ感心して見守っていたのでした。

木's カタカタ押車

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