/.より「老舗の日本語入力システム、WnnのWindows版がひっそりと販売終了」とのこと。
スラッシュドット ジャパン | 老舗の日本語入力システム、WnnのWindows版がひっそりと販売終了
/.の中には、WindowsXPでも特に問題なく使えているという人もいるようだが、私が以前インストールした際には、ローマ字でひら仮名を入力することはできるものの、スペースキーで変換ができなかった。オムロンソフトの方では、かなり以前からXPはサポートしないという風に書いてあったので、しばらくはVectorでダウンロード販売をしていたものの、間違えて買われて、動作しなくてクレームされるのも困ってしまうから引っ込めたというのが正直なところだろう。
単にWnnのエンジンを搭載したかな漢字変換であればよいというのであれば、(/.でも紹介されているが)、ソースネクストのズバリ簡単入力がWnn98(と楽々日本語の楽々入力機能(いわゆる予測入力))を組み合わせた(後継)製品として提供されている。
ソースネクスト・ドットコム/各種ツールソフト/ズバリ簡単入力
(楽々入力機能) http://www.omronsoft.co.jp/SP/win/raku2/toku.html
ただし、カスタマイズ性という点では(カスタマイズ性が高いとサポートも大変なので)、キーアサインメントやローマ字定義に関しては、MS-IMEスタイルかATOKスタイルから選択しろといった程度の選択肢だけを提供している。また、基本的には(岩波国語辞典のエントリを含む)Wnn98の変換辞書を踏襲しているものの、郵便番号辞書とURL辞書は省略されている(というか、メンテされていない当時の辞書を添付されても、サポートが困ってしまうだろうが)。もちろん、Mule対応の各種設定などは存在しない。
実は、私、このずばり簡単入力を使っているのだが、かな漢字変換という基本的な部分に関して言えば、かなり厳しいレベルかと思う。予測入力という点では、ATOKも予測入力機能が単一の予測候補しか提示しないのと比べ、ずばり簡単入力は(携帯電話と同様に)複数の予測候補を提示するので、結構愛用している。ただ、そもそもターゲットしているキーボードが苦手な層に対しては、もともとの変換精度の低さから(ある程度の入力実績をため込んで)予測入力が使いやすくなる前にいやになってしまうだろうな、とは思う。とはいえ、現時点でキー入力がそれほど遅くなく、毎日大量の日本語(メールやブログ、ビジネス文書)を入力している人には、入力の効率化という意味で、私個人としてはおすすめの製品だ(とも言えないなぁ、やっぱり)。
Wnnに限らず、cWnnやkWnnも使っている一ユーザとしては、競合製品よりもレベルの低い現製品には忸怩たる思いがある。