夏時間(DST)というものが、必ずしも国家ごとに何月何日から何月何日まで適用されるという固定的なものではなく、年によって適用対象期間が異なったり、あるいはある年からルールが変更されたりすることに関しては、既に本ブログでも取り上げてきた。
- オーストラリアの夏時間とコンピュータへの影響 (http://www.mfunaki.jp/archives/2006/03/24/index.php#000586)
- アメリカにおける2007年以降の夏時間の延長 (http://www.mfunaki.jp/archives/2006/07/24/index.php#000005)
この内、オーストラリアに関しては2006年だけの臨時的な措置かと思いきや、別件で西オーストラリア(パース)の夏時間実施が2006年12月から3年間試行されることとなった(現実問題として既に西オーストラリアではこの新ルールで時が刻まれている。
また、アメリカにおける夏時間の延長に関しては、前述の通り、ルールは周知されていたものの、OS側の対応ができていなかった。
これらの問題に関するWindows XP用の更新プログラムの配布がMicrosoft Update経由でこのほど始まった。
- Windows XP 用の更新プログラム (KB929120) (http://support.microsoft.com/kb/929120) - 西オーストラリア対応
- Windows XP 用更新プログラム (KB928388) (http://support.microsoft.com/kb/928388) - アメリカ対応
情報としては下のKB928388の方が充実しており(残念ながら日本語訳は機械翻訳版だが)、スリランカでも同様の問題が発生していたことが分かる。
将来的に日本でも夏時間を導入するとなれば、コンピュータシステムへの影響もかなり大きくなるだろう。特にJavaで動作するアプリケーションはOSとは別のレベルで夏時間の管理を行っているのでややこしい。JREの自動アップデート機能もMicrosoft Updateほど使われているとも思えないし、古いアプリケーションなどは(互換性を気にして)故意にVMをアップデートしていないケース(あるいは新しいJREに更新されていても、古いVMで動作するように設定しているケース)も少なくないだろう。