Experience Prototypistのマルチリンガル子育て+プログラミングブログ

Design Thinking、語学(英語、中国語、韓国語)、日中マルチリンガル育児、littleBitsやRaspberry Pi, Arduinoを使ったExperience Prototypingネタ。

読書録(時間をどう使うか、どう増やすか)

レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則

時間を金融資産と同じように考える、つまり、投資することにより利用可能な時間は増やすことができるのだ、増えた時間は再投資することにより、さらに時間を増やすことができるのだという視点で描かれた内容。個々の紹介されている内容自体は、(私も著者と同程度には、あるいはそれ以上に面倒くさがりなので)自分でもやっている内容と重なっているので、共感しつつ読むことはできた。

著者の場合は、就職後3年で500万円貯めてMBA留学することにより、ビジネス・経営に必要な知識+人脈を限られた時間で効率的に得ることができた(念のために言うと、本書のなかではMBA留学の位置づけはそれほど大きくなくて、毎日の時間の使い方に紙幅が主に割かれている)。私の場合、(MBA留学はしていないが)該当するのは語学遍歴だろう。

就職後も自分のブログ(ここではなくて、すでにツブしてしまった以前のブログ)に気になった技術情報を日本語訳して紹介する(自分の英語力の活用と技術力の向上)→書籍翻訳の話を頂く(自分の英語力なり技術力をゼロから説明せずとも、ブログ見てくださいで即決)→昼間は会社で仕事、夜は内職の生活(内職が昼間の仕事にもプラスになる)→本が売れて臨時収入が入る→臨時収入を中国語、韓国語の学習や実戦(旅行など)に投資→話した経験、さまざまな場所に行った経験、ビジネス経験、人との出会いに恵まれる、といった感じか。あのときあの時間を投資して、その後、得られたプロフィットを再投資して、もちろん、今も投資は続けている。

もちろん、語学も(おそらくはMBAも)得たものを活用しないと(さらに再投資しないと)、むしろそこに費やした時間なり費用がムダになってしまう。語学も一定のレベルを維持するにはメンテナンスコストやキャッチアップコストが必要だ(そこが自転車の乗り方を覚える、というのとは少し違う)。

さて、時間をお金(などの金融資産)とのアナロジーで投資、再投資の必要性を主張している本書であるが、100%同じであると言っているわけではない。失ったお金は後で改めて稼ぐことができるが、失った時間は取り返すことはできない、というのがメッセージだろう(後で時間にレバレッジを効かせて最大化すればいいじゃないか、というのは屁理屈というものだろう)。

仕事に活かす! フォトリーディング

時間を有効に活用する、と言う観点でフォトリーディングについて言及しているのをよく見たので、一冊読んでおくかと手に取ったのが本書。

フォトリーディング」という語感から、文字を一文字ずつ追っていく読み方ではなく、1ページの内容を写真・イメージとして記憶に残すような読み方かと思ったら、かならずしもそうではないようだ。ゴール(というよりアウトプット)を意識して、そのゴールを達成するために必要な情報を高速ピックアップしていくといったところか。

全体を読んで私が思ったのは、フォトリーディングってもしかして小学生や中学生のころ、4月にやったあの体験の事を言っているのではなかろうか、ということだ。真新しい教科書を学校でもらい、その日はウチに急いで帰って、これから1年、どんなことを勉強するのだろうと期待に胸を膨らませながら、教科書をめくっていく。ちゃんと読み込むわけでなし(1年間かけて勉強していく内容なので、そんなにクイックに読めるわけではない)、とはいえ、適当に流しているわけでもなく、目次から全体像をつかみ、ぱらぱらめくりながら全体の建て付けを捉え、その中でもこの内容が面白そうだというところを前に後ろにパラパラめくる(その前までの所を学習したわけではないから、前提知識があってロジカルに理解するというよりは、こんなことじゃないかなーとイマジネーションで前後を見つつ理解するといった感じだ)。

あの感覚がフォトリーディングじゃないかな(合っているか、間違っているかはともかくとして)と思った。いわゆる正規のフォトリーディングを自分が積極的に取り入れるか、というとそれはない、とは思ったが、1年で読み込むボリュームを1時間程度で理解するというあの経験を、今ももっと適用していくことが必要ではないかと気づかされた。

仕事に活かす! フォトリーディング (PHPビジネス新書)

仕事に活かす! フォトリーディング (PHPビジネス新書)